予てより東京都に申請していました日本TRIZ協会のNPO法人化が2007年12月18日に認証され
12月27日には法務局への設立登記も完了しました。これにより、正式にNPO法人日本TRIZ協会が発足致しました。
顧りみますと、数十年前にロシアに生まれ育ったTRIZが1996年に日本に広く紹介され、大きな反響を生むとともに、それ以来多くの企業や個人・団体、大学等においてTRIZの概念と具体的な手法についての学習と活用・研究が始まりました。TRIZツールの導入や、図書の出版、適用事例の紹介も行われ、TRIZの有効性が日常の現場での適用を通して実証されてきました。
こういう経緯の中、2004年5月に有志によりTRIZ懇話会を発足させ、組織の枠を越えてTRIZに関する各種交流を行うことを目指しました。2005年1月には、これを発展させて日本TRIZ協議会としました。同協議会は、TRIZおよび関連技術の研究・活用・普及に関しての発表や討議を行う場として、TRIZシンポジウムを毎年開催してきております。すでに、2005年、2006年、2007年と3回のTRIZシンポジウムを開催し、2007年には海外からの参加者も含めて200名の参加を得るに至りました。
このように活動が軌道に乗ってきた日本TRIZ協議会ですが、まだ少数のボランティアによる活動の段階でした。日本におけるTRIZの活動をより活発にし、我が国の技術開発力・国際競争力の強化に資するためには、この活動をよりオープンで全国的なものにし、TRIZに関心をお持ちの方々のより強固な結集と活動の場を継続的に提供することが必要と判断しました。そこで、日本TRIZ協議会を公共的な組織として発展させるべく、2007年3月に日本TRIZ協会を設立してNPO法人の認証を申請するとともに、9月には100名を超える方の会員参加を得、このたびの認証取得により正式にNPO法人日本TRIZ協会が発足した次第です。
NPO法人としての日本TRIZ協会は、会員の皆さまをベースとした新しい組織です。日本TRIZ協会は、TRIZシンポジウムを開催していくとともに、日常的な研究・活用・普及・交流の活動をより組織的に進めていこうとしております。このような活動を組織的かつ効果的に行えるように組織体制の構築を進めております。
また、日本TRIZ協会の公式ホームページを新しく整備し、会員の皆さまへの情報提供および交流の場を設けました。このホームページは、広く一般の方にTRIZの正しい理解をして頂くための情報発信の場としても発展させ、対外的に日本のTRIZの活動を広報していく窓としても機能させていきたいと考えています。皆さまの積極的な活用を期待します。
2008年を日本におけるTRIZの新しい飛躍の年とするべく、NPO法人日本TRIZ協会の役員および設立に関係した者一同力をつくして参りますので、会員の皆さまの積極的な参画を心よりお願い申しあげますとともに、TRIZに関心をお持ちの皆さまの新たなご入会とご支援をお願い申しあげます。
2008年1月26日
NPO法人日本TRIZ協会 理事長 林 利弘